2008年フランス南部ブルターニュ大学
ニコラス・ゲーガン教授の研究室
「笑顔こそ人間の最も基本的な表情であり、ポジティブな感情を引き出す手段だろう。」
「笑顔がその人の魅力度を高めるという研究はすでにいくつも発表されている。」(Moore, 1985)
「男女が初めて会った時、笑うか笑わないのかによって好感度が変わるのではないだろうか?」
バーでの実験
ゲーガン教授は笑顔と好感度の相関関係を調べるために、実験を行いました。
まず、教授は実験のために平凡な外見の女子大学生「ジェイン」を実験のアシスタントとして雇いました。
実験方法はとても簡単です。
ジェインはバー(bar)に入り、一人でお酒を飲んでいる男性と目を合わせます。
ただし、半数の男性に対しては2秒間笑顔で目を合わせて、
残り半数の場合には、無表情で2秒間目を合わせるのです。
ゲーガン教授は、その状況を観察し、ジェインと目が合った男性がジェインを見つめるかあるいは声をかけてくるのかをチェックしました。
ゲーガン教授は、100人の男性を対象にこの実験を繰り返しました。
果たして結果はどうだったでしょうか?
スマイル
笑顔が生み出す効果は、本当にすごいものでした。
笑顔だった時には50人のうち11人が声をかけてきて、無表情だった時には、わずか2人しかジェインに声をかけなかったのです。
笑顔だったのか、笑顔ではなかったのかによって男性がジェインを見つめた回数も違いました。
笑顔だった時には、声はかけてこなかったもののおよそ3倍以上の男性がジェインを見つめました。笑顔の影響力はこれほど強力だったのです。
このような結果が出たのには、大きく二つの理由があります。
先に述べたように、笑顔自体にその人の魅力度を高める効果があるそうです。
笑うだけで、その人が綺麗に見えて、かっこよく見えるのです。そういえば、恋愛の科学には女性ウケする男性の容貌の特徴の一つが「笑顔」だという記事がありました。(女性が好む男性の表情は笑顔!)(参考: 女性ウケする男性の顔とは?)
また、男性は女性が笑顔を見せると、自分に関心があるととらえる傾向があります。(Butler, 1989)
だから男性は、より自信を持ってアプローチすることができるのです。
特にかっこいいとか、綺麗なわけでもないのに、魅力的に見える人がいます。そのような人のほとんどがよく笑う人です。時間とお金をかけて美容整形するよりも、よく笑っていた方が魅力を発揮できるのです!
今日から鏡の前でニコニコ笑ってみる練習をしてみるのはいかがでしょうか?