Previously on 恋愛の科学

前回、脳科学的に辛い記憶を消して、別れを乗り越える方法1つ目をお話しましたよね。
(参照:元恋人との辛い記憶を消し去る方法)

今日は2つ目の方法を紹介しますので、ぜひ一緒に試してみてください!

まだ1つ目を実践していないという方は、上の参照から先に読んでおくことをオススメします!

 

ボガート退治法

いきなりですが、人気映画「ハリーポッター」を観たことありますか?

そのハリーポッターシリーズに、相手が一番怖がる姿に化ける魔法生物「ボガート」が登場します。

このボガートの退治法は、呪文を唱えながら怖くない姿を想像する事でした。

ハリーと同じグリフィンドール生でありルームメイトでもあったネビルは、ボガートが普段から自分をいじめるスネイプ先生に化けたが、

自身の祖母の姿を強く思い浮かべ、ボガートをおばあちゃんの服を着たスネイプ先生の姿に変え、怖くないどころか周りの生徒も大爆笑!

え?なんでそんな話をするのかって?

それは、今日お教えする2つ目の方法がこのボガート退治法と似ているからです。

2つ目の方法とは…辛い記憶にまつわる辛い感情の代わりに他の感情を結びつけるといった方法!

一体どういう方法なのか…今から詳しくみていきましょう!

 

鼻毛出てるよ?

例えば、突然別れを告げてきた元恋人の姿がまだ鮮明に記憶に残っていて、何をしていてもその状況を思い出しては悲しくなって、苦しんでいるとしましょう。

しかしここで、淡々と別れ話をする恋人の鼻から鼻毛が出ている姿を想像してみてください。

真剣な話をしているのに、あなたは鼻毛にクギつけ…

そんな状況を想像すると、一気に面白い光景に変わりますよね(;・∀・)

具体的に想像すればするほど効果テキメン!

チラチラ見える鼻毛の先に鼻クソまで付いているとか…(うっ)

このように実際の記憶に現実ではない面白おかしい想像を付け加えることによって、いつの間にか新しい記憶に塗り替わっていくのです。

ちょっと幼稚だと思うかもしれませんが、これが2つ目の方法なのです!笑

 

記憶を変える

この方法がなぜ効果的なのかについて、もっと詳しく説明すると…

まず、私たちの記憶には様々な種類があると話しましたよね。

その中から、前回は単純に起きたことについての記憶感情が絡まった記憶について説明しました。

記憶に残っている出来事には、特定の感情が結びついているので、

ある場所を思い浮かべただけでほっこりした気持ちになったり笑顔になるのなら、その場所の記憶にはプラスな感情が結びついているという事です。

事実と感情のセットは脳で自動的に作られていますが、実はそのセットを自分本位にカスタマイズすることが出来るのです。

この時に使うのが、アンカートリガーです。

 

アンカリング

アンカー(anchor)はイカリを意味します。

認知心理学ではイカリにぐるぐる巻かれている鎖のように、記憶に意図的に感情を結びつけるテクニックのことをアンカリングと言います。

つまり、もともと巻かれていた鎖の代わりに新しい感情の鎖を巻きつければいいのです。

辛い記憶が蘇って暗い気持ちになってしまっている時に、嬉しくて楽しかった出来事を思い浮かべると、脳がネガティブな感情を呼び起こそうとするのを止めてくれますから。

このトレーニングを繰り返すと、自然と新しい記憶に移行して、辛い記憶を思い出してもそれほどネガティブにはならなくなります。

しかし、このトレーニングはそう簡単ではありません。

ネガティブな感情になる前にポジティブな感情を引っ張り出さなきゃいけないのですが、そのタイミングが難しいからです。

だいたいがネガティブな感情になってから一生懸命ポジティブな思い出を思い浮かべるので、その時にはもう手遅れになっていることがほとんど…(^_^;)

そこで必要なのが、ポジティブ感情の引き金(トリガー)です。

先ほど、鼻毛が出ている想像をしながら、別れの辛い記憶に面白おかしい想像を付け加えてポジティブな感情を結びつけました。

この場合「鼻毛」という単語がポジティブな感情を引っ張り出せるトリガーとなります。

辛い記憶が蘇ろうとする瞬間に鼻毛、鼻毛…と唱えてみてください。

そうすると大好きだった恋人の鼻から長く伸びた鼻毛と、その先に付いているでっかい鼻くそが連想されて、それ以上ネガティブな感情になるのを止めてくれます。

このトレーニングをしていると、たまにその記憶で悲しみに浸りたくても逆に悲しむ事ができなくなってしまうとか…(;・∀・)

必ずしも面白おかしい想像じゃなくても大丈夫です。

自分の気分が良くなる事なら何でもOK!

例えば、旅行先で見た美しい光景を思い出して、その時感じた開放感や感動を結びつけてもいいのです。

 

アイアンマンの登場

また、視覚的イメージだけではなく聴覚嗅覚を加えることも可能です。

今度は、別れを告げてきた恋人が立ち上がり、背中を向け去って行く姿を想像してみましょう。

二度とその人に会えない悲しみと、別れの辛さで胸が痛みます。

しかしその人が3歩歩いたところに、迫力あるBGMと共に天井をぶち破ってアイアンマンが登場!!!

大好きなアイアンマンの登場に喜び、興奮気味のあなた。

周りの人たちはビックリしすぎて固まっているし、突き破られた天井からはセメントと埃の匂いが鼻を刺激します。

いかがでしょうか…。

今まで自分を苦しめてた辛い記憶とは全然違う雰囲気ができましたよね。

単に想像の中で音楽や効果音、匂い、味などあらゆる感覚的な情報をつなげて行くと、脳は本当にそんな事があったかのように反応し始めます。

このように、自分が映画監督になったつもりで記憶を編集してみてください。

そして次からはその記憶が蘇る時にすぐアイアンマン、アイアンマン…と呟いてみてください。

ではここで一度、アンカリングを使った方法をまとめてみましょう。

  1. 辛い記憶を思い出す
  2. 辛い感情が蘇りそうになった時、ありえない設定と結びつける
  3. 2番を繰り返し、もともとあった辛い感情に新たな感情を上書きする
  4. トリガーを作り、新しい感情との繋がりをより強くする

 

アンカリングの力

実際アンカリングは新興宗教でも使われていた洗脳術でもあります。

昔、オウム真理教の教祖が特定単語を言うと信者たちがすぐさま幸福感を感じるようにアンカーを埋め込み、洗脳させていたそうです。

これは簡単な方法ではありながらも強い効果があるテクニックなのです。

他人にされたら洗脳になってしまいますが、自分が自らネガティブな記憶や感情を乗り切るためには良い方法だと思います。

今回のシリーズのメインテーマは、自らの力で辛い記憶を乗り越える!でした。

記憶は永久保存ではなく毎回組み立てられます。

そして、その組み立て方法を把握しておくと簡単に記憶を操作する事ができるのです。

別れの辛さからまだ立ち直れていない方、元恋人のことをなかなか忘れられず、思い出しては辛い気持ちになっていた方は、ぜひ2つの方法を試してみて下さい!

きっと、気持ちがスッと軽くなるはずですから☺

 

P.S.

今回の2つの方法を試すことができたら、もうだいぶ別れの辛い記憶を克服できたのではないでしょうか?

それならば、そろそろ次の恋愛の準備をしてみては?

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心理学研究を基に作られたテストなので、信憑性のあるアドバイスを聞いて、次の幸せな恋愛のために行動し始めてみては…?

 


ほっとけない仏様の一言

僕はMARVELの回し者ではありません(;・∀・)