あなたはどっち？
心理学には「ローカス・オブ・コントロール(Internal-external control)」という言葉があります。
これは自分の行動を統制する意識(ローカス)を自己とその他、どっちに求めるのかという心理学の概念です。
もう少し簡単に言うと…
行動またはそれによる結果の原因が自分にあると考えるか、自分以外のものにあると考えるかという事なのですが、
自分自身にあると考える人を、内的統制または自己解決型と言い、
外的要因にあると考える人を、外的統制または他者依存型と言います。
…と言われてもピンとこない方のために！
次の例を見ながら自分がどっちのタイプなのかチェックしてみて下さい！
まず、ラーメンを作って食べる時の事を想像してみてください。
ラーメンが完成してテーブルに運んでいる途中…
なんと、手が滑って鍋をひっくり返してしまいました。
この時、皆さんはどんな風に考えますか？
①「こういう事もあるさ」と、たまたま運が悪かったと思う。
②「自分がもう少し気を付けるべきだった」と、反省する。
もし、①番を選んだなら外的統制タイプ、②番を選んだなら内的統制タイプです！
しかし、この2つのタイプと恋愛にどんな関係があるのでしょうか…？
それを今からじっくりとご紹介していきます！
私にどうしろって？
まず「外的統制タイプ」は、自分に起こった事の原因は自分ではコントロールできないと考えたり、自ら変えるのは難しいと思っているタイプです。
何かトラブルが起きても、その原因が自分ではなく自分以外にあると考えるのです。
つまり、自分にはどうする事も出来なかったと考えると言う事！
恋愛においても同じで、
「恋人と長続きしなかったのは相手のせいだ」
「今まで付き合った人はみんな変わった人だった」
「性格は簡単に直せないし、ただ自分と相性が良くなかっただけ」
などと言って、長続きしなかった理由を付き合った相手が悪かったから、ただ運が悪かったからと、自分以外の何かに問題があると考えるのです。
そのため、とにかく自分の条件に合う人を見つけることが恋愛において一番重要だと思っています。
一度考えてみましょう！
反対に「内的統制タイプ」は、自分に起こった事の原因は自分にあると考えます。
だからと言って、自分が無能だと落ち込んだり責めたりするわけではありません。
内的統制タイプの人は、原因が自分にもあるから次は気を付けよう、気をつければ結果は変えられると思っているのです。
恋愛においても、
恋人と喧嘩してしまった時、何が原因だったのか振り返ったり、
その状況で自分がどんな失態をしてしまったのか冷静に見直したりする事が出来ます。
「何でいつも長続きしないのかな？」
「恋人と合わなかった理由は何だろう？」
「恋人の性格を直すのに自分が出来る事は？」
と、外的統制タイプの人とは違いポジティブに改善策を探し出そうとします。
それも、自分が変わろうと努力するだけでなく、相手を変えさせる方法探したりと色々な方向から努力するのです。
幸せな恋愛
光云大学の心理学研究チームが、成人男女356名に「今、恋人と上手く付き合えているか」について尋ねてみたところ…
「内的統制タイプ」の人は、恋愛満足度が外的統制タイプの人より37%も高かったと言います。
その理由を研究チームのイ・サンヒ教授は次のように説明しています。
「内的統制タイプの人はストレスやトラブルを解決する能力が優れており、辛い状況でも融通をきかせうまく乗り越える事が出来ます。
なので、恋人と喧嘩した時や別れる時も、ただ相手のせいにしたりせず解決しようと努力したり、もっと良い人を見つけようと前向きに考えられるからです。」
恋愛は努力無しにはうまくいきません。
なので、常にどんな問題があるのか探り、解決しようと努力する内的統制タイプの方が恋愛満足度が高いのは理解出来ますよね！
ところで、実はこの内的統制タイプを代表する人がいるのですが…誰だか分かりますか？
それは…
いいお知らせです！
内的統制タイプの代表的な例は、まさに恋愛の科学ユーザーの皆さんなのです！
皆さんは恋愛の科学を読んでいて周りから、
「そんなの役に立つの？」
「読んだだけで何か変わるの？」
なんて言われた事があるかもしれません…
しかし、皆さんは今まさに恋愛を「学び」「過去の自分の恋愛を振り返り」「これから努力」しようとしています。
これは、決しておかしなことではありません。
実際にも、恋愛を学び常に努力する姿勢は恋愛満足度を高くするという研究結果がありますから。
書店にあるベストセラー本やSNSで拡散されている恋愛格言などには「外的統制タイプ」の立場で書かれた内容が多いですが、
私たちは周りの環境のせいにするのではなく「どうしたら長く幸せな恋愛ができるのか」「こんな時どうしたらいいのか」などといった勉強を続けるべきなのです。
漠然と「相性が合わなかっただけ！いつか良い人に出会えるはず！」と期待して、時間を無駄にしないでください。
幸せな恋愛は自ら学び、自分から答えを探してこそ掴めるものなのです。
これは恋愛だけでなく人間関係でも言えるでしょう。
自分を顧みて努力していれば、よりよい人間関係を築けるという事を忘れないで下さい！
P.S.
恋人と意見が食い違ったり、恋人の行動が理解できない事があるのなら＜恋愛スタイル診断＞で自分と恋人の愛着タイプを確かめてみてください。
人にはそれぞれ恋愛のタイプが存在します。
相手が離れていくのではと不安で仕方ない「不安型タイプ」
相手に近づき親密な関係になる事を恐れる「回避型タイプ」
恋人に執着をしたり不安になったりしない「安定型タイプ」
あなたと恋人の恋愛タイプを知れば、相手をより理解する事が出来ます。
また、2人の間の揉め事や喧嘩などの根本的な原因と解決策をより正確に理解することもできます。
「愛着スタイル診断」で恋人をもっと深く知って、より深い関係になりましょう。
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