約束を守れない
恋人と付き合っていると、相手と約束するときがありますよね。
「もう飲み会には行かない。」
「変なことでヤキモチ妬かない。」
しかし、約束したからといって、全て解決するわけではありません。約束を守らないと、解決しないのです。
それでも、今日も多くの人々が約束を守れず、恋人に怒られたり、喧嘩の原因になっています。
今日は、どうして恋人が約束をしても守れないのか、約束を守らせるためにはどうすれば良いのかを調べようと思います。
皆さんの幸せな恋愛のために、必要な記事です!
約束に関する実験
ケルン大学の心理学のピーツ教授は、現在交際中のカップル72組を対象に、約束についての実験を行いました。
本格的な実験に入る前に、教授らは、被験者たちが現在恋人との関係をどれほど大切に考えているのかについてアンケートを取りました。
その後、カップルに普段二人が喧嘩している問題点について尋ねました。(例:デートの回数不足、嫉妬、連絡不足、利己的な行動など)
そして、その問題を解決するには、行動をどう変えるべきか話し合ってもらいました。
話し合いが終わった後、カップルたちは、お互い自分の行動をどう変えるのか具体的な約束をしました。(例:1週間に二回デートする、1日一回はメールする。)
その後、2週間が経ちました。ピーツ教授は、約束しあった恋人たちに、相手が約束を実際に守ったのか聞いてみました。
結果を分析したピーツ教授は、予測した結果とあまりにも違っていたので、びっくりしました。
やる気だけはあっても
まず、恋人に約束した数を見てみましょう。
ここまでは、予想通りでした。
恋人を気遣って、大切にする人ほど、より多くの約束をしました。
相手に優しくしてあげたいという意欲と意志が溢れていたからです。
しかし、そのような人たちが実際に約束を守ったのでしょうか?
驚くべきことに、実際に守った約束の数は、恋人をとても大切にする人であれ、そうでない人であれ、大きな違いはありませんでした。
むしろ、恋人を大切にする人は、たくさん約束をしたので、守れなかった約束が3倍も多かったのです。
この人たちは、恋人をあまりにも大切に思うあまり、意欲だけが先走り、守れない約束までしてしまい、結果的に相手により大きい失望感を抱かせてしまいました…
ピーツ教授は、約束を守る確率は、感情より約束した人の誠実さや自己統制力によって決定すると説明します。
約束をするようになった原因(相手に対する感情)と約束を守るようにする原因(誠実さ、自己統制力)が全く異なっていたのです。
悲しいループ
「この前約束したのに、また同じことをやるなんて!気持ちが冷めたんじゃない?」というような言葉を耳にする時があります。
しかし、これは間違いです。相手に対する「感情」は、多くの約束をさせるかもしれませんが、その約束を守らせる力にはなりません。
むしろ、相手への感情が大きい人ほど、無理な約束をし、そのせいで相手により大きな失望感を与えてしまうというとても悲しい現象が繰り返されます。
この研究を行ったピーツ教授は、この悲しいループから、抜け出す効果的な方法を提示しています。
1) 守れない約束はしない
「守れない約束は、恋人との関係に役に立ちません。」
「感情に惑わされず、本当に自分にできることだけ、約束した方が良いのです。むしろそうした方が、相手を失望させることなく、時には相手に期待以上の姿を見せられます。」
例えば、「これから絶対飲み会に行かない」より「これから飲み会は、週に一回だけにする」の方がより良い約束です。
2) 具体的な計画を立てる
「適当に約束してそのままだと、約束は守れません。その約束を具体的にどう守れるか、段階的な計画が必要です。」
例えば、火曜日と土曜日は、他の予定を入れずにデートを優先するとか、朝起きた時とお昼を食べる前に、メッセージを送るという具体的な計画です。
実際にピーツ教授が、恋人同士で約束する時、具体化できる計画を一緒にたてるようにさせたら、約束を守る確率が2倍も高くなりました。
ですから、これから恋人に約束する時には、守れる範囲で、具体的な約束をするようにしましょう。
そして、もし相手が約束を守れなかったとしても、それに対してひどく批判したり、その人の愛情を疑ったりはしないでください。愛情が強すぎるせいで、つい約束してしまったかもしれないからです。
それより、どうすれば相手が約束を守れるようになるか、一緒に悩んだり、相手がそうするように手伝ってあげるのが賢い恋人の行動であり、幸せな恋愛につながる近道です。