大好き!
恋人のことが好きだから、相手を大切に思うことは当然のことです。相手のことが好きだから、相手のことを理解、配慮し、困難も一緒に乗り越えることができますよね。
でも、あまりにも好きすぎてむしろ問題になることはないでしょうか?
今日は、相手のことが大好きだからこそ起こりうる問題について紹介しようと思います。
相手の反応
メリーランド大学心理学科のエドワード・ルメイ教授は98組のカップルを対象とし、お互いの信頼形成についての実験を行いました。
まず、ルメイ教授は現在、恋人をどれだけ大切に思っているかについてのアンケートを行いました。
そして、その後7日間、下記の質問に1日1回ずつ答えてもらいました。
- 今日、恋人にあなたが望んでいることを話しましたか?
- それに対して恋人はどれくらい真剣に話を聞き、反応してくれましたか?
ルメイ教授は「自分の要求に恋人がどのように反応するか」により、信頼度が変わると予想していたのです。
しかしながら、ルメイ教授は驚きました!目を疑う実験結果が出たのです。
予想と違う…
一般的なカップルの実験結果は予想通りでした。
恋人に自分の望みを話した日に、相手が気にかけて聞いてくれれば、信頼度が上がり、無関心な反応を見せれば信頼度は下がりました。当然の結果ですよね。
予想と違っていたのは、恋人のことが好きすぎる人の実験結果だったのです。
彼らの場合、相手がいい反応をしなかった日でも、信頼度が下がらなかったのです。
「どうしてこんな結果に?」と考えたルメイ教授は、彼らの実験結果を詳しく見直しました。
そして、興味深い事実を発見したのです。
参加者に毎日聞いていた、「今日、恋人がしてくれたらなぁと思うことを、はっきりと伝えましたか?」という質問に
恋人がいい反応をしてくれた日には、はっきりと伝えたと答えましたが、関心を示さなかった日には、自分がはっきりと伝えなかったと答えたのです。
えっ?どういうこと?
一般的なカップルの場合、
このような反応だとすると、
恋人のことが大好きな人は
このような反応を見せたということです。
えぇっ!?
そんなはずない
恋人を大切に思っている人は、自分の恋人はいい人だからこの関係がずっと続くことを望み、これから先も上手くいくという確信を持ちたいのです。
それほど恋人のことが好きで大事だからです。
でも、恋人の無反応や無関心な態度を目の当たりにすると、自分に関心を示してくれなかったという現実を受け入れず、言い訳で2人の関係を守ろうと全力を尽くすのです。
恋人への信頼が低くなるのではなく、はっきり伝えなかった自分が悪いのだと思うのです。
もちろん、実際にそうである可能性も、現実を否定する自己合理化である可能性もあります。
良く言えば、相手をよく理解しているということで、悪く言えば自分自身に嘘をついているということです。
理解と錯覚?
このような錯覚(?)は必ずしも悪いわけではありません。相手が本当に忙しかったり、頭が回らなくて、気を遣う余裕がなかったのかもしれません。
このような場合には、恋人に対する配慮になります。
相手が忙しくて気を遣う余裕がない時に、理解し配慮してあげれば、揉めることも少なくなるでしょう。よく理解し、配慮してあげれば、優しい恋人になれるのです。
しかし、これが完全な錯覚だったら?
本当は恋人が自分に無関心な態度を取っているのに、錯覚していたのだとしたら?はっきりと自分の意思を伝えたのに、それでもなお恋人が無関心だったとしたら?
いずれこの事実に気付いた時、深く傷ついてしまうかもしれません。
現在、似たような状況に置かれている人たちに、恋愛の科学からのお手紙です!
To. あなたのことを大好きでいてくれる恋人がいる方
あなたが忙しくて気が回らず、少し恋人にいい加減な態度を取ったとしても、恋人は自分のせいだと思って、理解してくれるでしょう。
「自分がはっきりと伝えなかったからだ」と自分を責めるかもしれません。
でも、このような状況が繰り返されたら…恋人がはっきりと伝えたにも関わらず、あなたが相変わらずいい加減な態度をとったとしたら、恋人はある日突然、あなたへの信頼がなくなり、取り返しのつかない状況になるかもしれません。
だから、理解してくれる時は、大切にしてあげてください。相手が何か要求を伝えてきた時、その要求が少しずつはっきりと、そして強く伝えてきた時には、特に気を遣ってください。もしかすると、それは最後の警告かもしれません。
To. 相手のことが大好きで、今の恋愛を大切に思っている方へ
相手を理解し、配慮することはとても良いことです。恋愛においては必要不可欠です。
お互いの至らない部分を補い、理解し、手を取り合うことが恋愛なのです。
でも、相手があなたに、そしてあなたたちの関係に気を遣わない状況が繰り返されたら、理解しようとしたけど、これ以上自分に嘘をつけない時が来たら、
まずはあなたの意思をもう少しはっきりと伝えてみて、それでもダメなら、関係を見直す必要があるかもしれません。
行き過ぎた理解や配慮は、早く終わりにした方がいい恋愛を、ずるずると続けてしまう不幸の元凶になるかもしれません。
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