悩み相談
恋人同士だと、お互いの職場での出来事を話したりしますよね?
会社であった嫌なことだったり、上司の愚痴だったり…
皆さんも恋人から悩み相談をされたことがあるかと思います。
しかし、ここに落とし穴が…!
実は、悩みを聞いてあげている立場の人がよくしてしまう失敗があるというのです…!
その失敗とは…恋人が一生懸命話している途中に解決策を提案してしまうこと!
皆さんにも心当たりがあるのではないでしょうか?
恋人の悩みに対して
「一度、部長に話してみたら?」
「そんなに辛いなら辞めた方がいいんじゃない?」
と、相手のことを思って言ったのに恋人の反応はあまり良くなく、
アドバイスに感謝するどころか、
「ただ聞いて欲しかっただけなのに…」と拗ねてしまったなんて事が…(^_^;)
力になるよ!
恋人が悩みを打ち明けてきた時、聞く側の立場としては具体的な解決策を提案してあげなけらばいけないという気持ちになります。
問題を解決してあげることで、二人の絆をもっと深められると信じているからです。
しかし、カナダのマギル大学のリチャード・コストナー教授は、
このような解決策を提示する「直接的サポート(Directive support)」は恋人同士の関係ではあまり役に立たないと言います。
実際にコストナー教授が行った研究でも「直接的サポート」をしているカップルだからといって、特別仲が良いわけではありませんでした。
一体どうしてこのような結果になったのでしょか?
恋人だから
そもそも恋人に悩みを打ち明ける時に期待していることが「問題の解決」ではないからです。
正直、社内カップルでない以上、恋人の職場内でのストレスをすべて理解し、解決することなんて出来ません。
すぐに解決しなければならない問題ならば、恋人ではなく同僚や会社の先輩に相談しているはずです。
なので、恋人としてやってあげれることは相手が置かれている状況を十分に理解し、自信を取り戻せるように応援してあげることなのです。
心理学ではこのような行動を「自律性サポート(Autonomy support)」と言います。
このサポートは解決策を提案するのではなく「うん、うん」とうなずきながら話を聞き、恋人自らが解決方法を見つけるまで待たなくてはなりません。
早急に問題を解決するよりも、恋人の今の気持ちと自律性を第一に考えるといった点が、前に述べた「直接的サポート」との違いです。
コストナー教授の研究によると、恋人から「直接的サポート」を受けた人よりも「自律性サポート」を受けた人の方が恋人との関係により満足していたと言います。
それだけでなく、問題解決や目標達成など、成果をあげる速度もより速いことが分かりました。
言葉より行動
恋人のことを自分の事のように考え、あらゆる面で力になりたいと思う気持ち、とてもよくわかります。
でも、その気持ちを恋人に「どうやって伝えるか」も大事です。
ただでさえ辛いのに、こうしろ、ああしろと言われたら息苦しく感じてしまうかもしれません。
ですので、悩みを打ち明ける恋人に対して、解決策を提案するのではなく「あなたならきっと上手く乗り越えられるよ!」と、信じる気持ちを表現してみてください。
これからは、恋人に悩み相談をされたらカッコいいセリフを言わなくちゃと構える必要はありません。
温かい表情で見守ってあげてください。
支えてあげたい気持ちを伝えるには、言葉をいくつも並べるよりずっと効果的ですから!
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大人の非常階段の一言
支えたい気持ちが空回りしないように!
*Koestner, Richard, et al. "Distinguishing autonomous and directive forms of goal support: Their effects on goal progress, relationship quality, and subjective well-being." Personality and Social Psychology Bulletin 38.12 (2012): 1609-1620.