恋人と家族
恋人を親に紹介したのに気に入ってもらえないとか、恋人が自分の親や兄弟姉妹が苦手…なんて事ありませんでしたか?
大好きな恋人と自分の家族の仲があまり良くないとあっちにもこっちにも気を遣うし、間に挟まれていろいろと大変ですよね。
でもどちらも大切だからこそ、良好な関係を築くために両方の味方になって仲を取り持とうと頑張ります(^_^;)
家族には恋人の良いところをアピールして、恋人には家族を理解してもらえるように話をして…お互いわだかまりなく仲良く過ごせる日が来る事を願って…
しかし、心理学者のフリッツ・ハイダーのバランス理論によると、そのように両方にいい顔していたら上手くいかないと言うのです…!
一体なぜなのでしょうか?
関係を表す掛け算
バランス理論は人がそれぞれ違う認識を持っている時、互いにどう合わせてバランスを保とうとするのかを説明した理論です。
(Heider, 1958)
ハイダーは三角形を使ってこの理論を説明したのですが、実際に書いてみましょう!
まずは三つの角に登場人物である3者を書いていきます。
ここでは「自分、恋人、家族」の3者ですね?
次は三角形の各辺に3者間の関係を書き足していきます。
良い関係が築けている場合は+記号を、仲が良くない場合は-記号を書いて下さい。
つまり、恋人と家族を繋げている辺には「仲が良くない」ことを意味する-を書きます。
そして平和主義(?)の「自分」が恋人と家族、両方との関係をうまく維持しようと努力しているのなら、両方にプラスを書きます。
これで、三角形が完成しました!
そして、この3者間の関係が安定しているかどうかをチェックするために、三角形の上に書かれた3つの記号を掛け算します!
(分かりにくい場合は記号の後ろに1を付けて計算してみてください!)
掛け算の結果が+ならお互いストレスの少ない安定した関係が築けているという事です。
しかし、結果が-なら心地悪い不安定な関係ということになります。
今回の記号は+、+、-だから全部掛け算すると…残念ながら-ですね(;・∀・)
選ぶのは一つだけ
この不安定な3者関係を安定した関係に変えるためには、つまり全ての記号を掛けて+にするために「自分」に出来ることは2つです。
1)恋人との関係を-にする
(家族の味方になって、恋人と仲悪くなっても家族の意見を尊重する)
2)家族との関係を-にする
(恋人の味方になって、家族の話に耳を貸さない親不孝者になる)
の2つ!!そうするとそれぞれの記号が-、-、+になり…結果が+の安定した関係を築ける状態になります。
でも、どちらかの関係を諦めないといけないのは…あまり納得がいかないですよね。
だからと言って恋人と家族の関係を全部+にするのはかなり難しいです…
(それが出来たのならとっくにやってますもんね…)
よって残念ながら…この場合には中途半端に両方と上手く関係を築いて中立な立場になろうとするより、恋人か家族のどちらか一方の味方になるほうが、平和かつ賢明な方法なのです。
What's your choice?
バランス理論の原理はシンプルです。
人は自分が好きな相手が、自分が嫌いなもの同じように嫌い、自分が好きなものを同じように好きでいてくれることを望みます。
逆に、同意してもらえない時には居心地の悪さを感じます。
結局、恋人が自分の家族と仲が良くないからといって良好な関係を維持しようと間で頑張っても、同意してもらえない両者からの不満の声は絶えないのです。
最悪の場合、同意してもらえないストレスから関係が絶たれる可能性も…(;・∀・)
恋人や家族になにか問題があるわけではなく、これが人間の一般的な心理なのです。
家族側に立って恋人の態度を変えようとするか、恋人の味方になり家族に反抗するか…
どちらか一つを選ぶしかないのです。
曖昧にして恋人と家族、両方と+な関係でいようと頑張るほど、恋人と家族の関係がより悪化してしまうかもしれませんから。
何でそうなの?
もし、自分の家族に苦手意識が強い恋人をどうしても理解できないのなら、育ってきた環境の違いのほかにも決定的な違いがあるのかもしれません!
それは…愛着タイプ!!!
愛着タイプには3つの種類があります。
相手が離れていくのではないかと不安で仕方ない「不安型タイプ」
相手と親密な関係になる事を恐れる「回避型タイプ」
恋人に執着をしたり不安になったりしない「安定型タイプ」
自分と恋人がどのタイプなのか知っていれば、お互いの考え方の違いをより理解することができます!
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時のなりゆきの一言
親孝行な子供でいるか、愛に生きるか…皆さんならどっちを選びますか?