そうだったよな…
私たちは、時に思い出に浸ります。
「あの時はこうだったな…」「あの時には、ああだったな…」と思い返しながら、心の中で懐かしみ、笑う時があるでしょう。
思い出は、誰にでも懐かしい感情を呼び起こします。
しかし、一部の人は過去を振り返るのは後ろ向きな行動だと考えます。
果たして、過去を振り返ることは、現実的に何の役にも立たないものなのでしょうか。
思い出と関係のもつれ
ノースダコタ州州立大学のアンドリューエビータ教授らは、思い出が関係のもつれを解消するのにどのような影響を与えるかを調べる実験をしました。
エビータ教授は、97人の大学生を募集し、二つのグループに分けました。
一つ目のグループには、思い出の曲を聴いた後、その感想を書いてもらいました。
二つ目のグループには、最近好きになった曲を聴いて、その感想を書いてもらいました。
そして、二つのグループに親友との関係が悪化している状況を想像するように指示しました。
例えば、
「友達との間に問題が生じ、話し合ってみたが…意見が食い違ったまま、なんとなく疎遠になってしまった。その後、友達の言葉や行動が気にかかって悩んでいる状況。」
エビータ教授はこのような状況で、二つのグループがどのような違いを見せるのか分析しました。
思い出の力
二つのグループから見られた反応の違いは驚くべきものでした。
思い出の曲を聴いた人々はただ好きな曲を聴いた人々より、関係のもつれがうまく解消できると楽観的に考え、
もつれを解消するために、努力するという意思も強く持っていました。
人間関係がもつれている場合、態度や考えを変えることはもつれを解消する要因になるかもしれません。
このような実験結果をみると、思い出は、単に過去を振り返ることだけではなく、現実の問題を解決する重要なエネルギーとなることが分かります。
もつれの解決方法 #1
今友達や恋人との関係に問題がありますか?
その人と、素敵な思い出がたくさんあるのであれば、今こそ思い出を利用するチャンスです。
二人の思い出の場所で、思い出の食べ物を一緒に食べて、思い出の音楽を聴いてみてください。
二人の思い出が、感情のもつれを解決するのに大きな力になるでしょう。