#小説で読む恋愛

皆さんは恋愛小説をよく読まれますか?

今日は、数ある中からアラン・ド・ボトンの恋愛小説「恋愛をめぐる24の省察」をご紹介しながら恋愛について一緒に考えていく時間にしたいと思います。

この「恋愛をめぐる24の省察」には、特別ロマンチックな設定はありません。

平凡な「主人公」平凡な女性「クロエ」に出会い、平凡な恋愛をして別れるというシンプルな話です。

まるであなたと好きな人、または好きだった人との恋愛と同じように。

そこで今日は、アラン・ド・ボトンの小説に乗せて、自分たちの恋愛を振り返えってみてください。

では、1ページ目を開いていきましょう。

 

運命

 

ロマンチックな運命論者

運命

12月の初め、お昼頃にロンドン行きの飛行機に乗った「僕」は、偶然隣の席に座った女性「クロエ」と他愛もない会話をすることに。

自己紹介を交わし、どこから来たのか、どう過ごしてきたのかなど話していくうちに…

ロンドンに到着する頃には、もうすでに彼女を好きになっていました。

運命

 

この時クロエに恋に落ちた「主人公」は、このように述べています。

自分とクロエが
- 今日
- 同じ飛行機に乗って
- 隣の席に座って
- 会話をすることになる確率は、

運命

989.727分の1。

こんなにも低い確率なら、これはもう運命としか言いようがないと。

運命

「僕たちは出会う運命だった!」

運命と気づいた「僕」の気持ちは、もう抑える事が出来ないくらいどんどん大きくなっていきます。

 

ロマンチックなおバカ

偶然の出会いを簡単に運命と感じてしまう人が、必ずしも「運命論者」という訳ではありません。

人は誰でも本当に好きな人が現れると、お互いのちょっとした共通点に意味を見出し、それをあたかもすごい事のように運命なのでは…?と思うようになるのです。

運命

コーネル大学の心理学者、ロバート・スタンバーク教授は、このロマンチックな運命論をFatuous Loveと名付けました。
(Sternberg, Robert J., 1997)

直訳すると「愚かな愛」!
メラメラと燃え上がる気持ちを自分でも抑える事ができず、その事しか考えられない状態になるという事です。

運命

このような状態になった人たちは、相手に対する気持ちはもちろん「この人だ!」という確信も強く感じると言います。

これは、特に付き合い始めの人たちによく見られる状態です。

 

好きな証拠

考えてみると、私自身もそうだったような気がします。

私は約5年前、ある男性を紹介してもらって付き合い始めたのですが、

付き合い始めの頃、こんな事を考えたりしました。

- 私があの日、紹介を断っていたら?
- 3か月前、他の人からの告白を受け入れていたら?
- 彼が私と同じ大学に通っていなかったら?
- 紹介してくれた友達と彼が同じ学科じゃなかったら?
- 2人が同じ小説を読んでいなかったら?
- 彼がもし……

こんな事を考えても意味はないと分かっていても、
「もし…」という仮定を並べてみると、彼と出会えたこの縁がもっと特別でロマンチックに思えてきたのです。

「もしかして…こういうのが運命って言うのかな?」

私はもともと運命とか信じるタイプじゃなかったのに…

運命

皆さんはどうですか?

恋に落ちた時の「運命」をどう感じていますか?

ちょっとバカっぽく見えてもいいんです。
恋をしている人は皆、このような感情を抱くものですから。

運命
(あの人を好きだった証拠)

「僕」とクロエの恋愛、その後のお話次の記事で…♡

p.s.

ロバート・スタンバーグ教授は「愚かな愛」だけでなく、愛のカタチを8つに分類して「愛」を定義しています。

今、あなたがどんな愛のカタチで恋愛しているのか、スタンバーグ教授の理論を基に作られた「愛のカタチ診断」で確認してみてください!

 


シアバターの一言

このコーナーの名前は…まだ考え中です…(^_^;)