別れは辛い・・・
出会いがあれば別れもあります。
突然やってくる別れ、自分から切り出した別れ、予想していた別れなど、別れの仕方はそれぞれ違いますが、その全ての別れには、痛みが伴います。(参照: 別れのあれこれ)
また、別れの痛みは、その人の性格や恋愛の仕方、別れた理由など・・それぞれの要因によって違ってきます。
別れが当初は辛くても、すぐに回復できる場合もあれば、3ヶ月、6ヶ月経っても辛さが続き、「このまま永遠に忘れられないのではないか」と思ってしまうようなこともあります。
どうしてこのような違いがあるのでしょうか?
そもそも、特に辛い別れというものはあるのでしょうか?
詳しく調べてみましょう!
一人ぼっちになってしまった
テキサス大学、心理学科のジェフリー・シンプソンは、別れの辛さが大きい恋愛の特徴について調べました。
まず、教授は現在交際中である人を募集し、現在の恋愛と関連したアンケート調査を行いました。
3ヶ月後、シンプソン教授は被験者たちに再度連絡し、その間に恋人と別れたという人だけを集めました。
シンプソン教授は、別れた被験者たちに別れがどれほど辛かったのか、またその辛さはどれほど続いたかなどについて尋ねました。
そして被験者たちが感じた別れの辛さと交際中に行ったアンケートの項目を比較して、どのような恋愛をしていた人がより辛く感じていたのか分析しました。
果たしてシンプソン教授は、その相関関係を見つけることができたのでしょうか?
より辛い別れ
別れの辛さが大きい恋愛には、大きく三つの特徴がありました。
#1. 恋人との親密度が高かったカップル
まず、恋人と別れたことでひどく苦しんだのは、元恋人との親密度が高かったカップルでした。
人は、恋人と頻繁に会っているほど、価値観が似ているほど、別れの辛さを痛感していました。
#2. 長く付き合ってたカップル
2つ目に、 交際期間が長かった人ほど別れたことをより辛く感じていました。
交際期間は親密度よりも、別れの辛さにより大きい影響を与えました。
#3. 元恋人より素敵な異性はいないと考えている人
3つ目に、「もうこの人よりいい人には出会えないだろう」と思った人たちは、そうでない人よりも33%も別れを辛く感じました。
周りに元カレ・カノほど、魅かれる人がいない、恋愛対象となる異性がいない場合がそうです。
これが3つの要素の中で、最も大きい影響を与えました。
「尽くしたのに、大きなものを失った」・・そんな気持ちがあると
シンプソン教授は、この3つの要素が別れの後遺症を残す理由をこのように説明します。
「別れた後、日常が変化することで最大の苦痛を感じます。」
「特に人は、日常が変わったり、揺らいだりすると精神的な衝撃を受けます。」
「恋人と積み重ねてきた「親密感」と「長い時間」は絶え間ない努力で作られたものです。だから、人はとても辛く感じるのです。」
「一方、周りに恋愛対象になるような他の魅力的な異性が存在する場合、別れの辛さは大幅に減少します。」
「そのような恋愛対象候補は、別れを経験し不安定で、何も手につかない時、目を覚まさせてくれる現実的な刺激剤になるのです。」
なるほど、なるほど!
最後に、実験結果を見ていたシンプソン教授は、興味深い事実をもう一つ見つけました。
「一般的に考えられていることとは異なり、恋人(外見、性格、能力)についての満足度は、別れの辛さに影響を及ぼしませんでした。」
「恋人の外見、性格、能力などは、恋人が元々持っている特徴であるため、自分が努力して維持しなければならない部分ではありません。」
「そのため「親密度」や「恋愛期間」のように失ってしまうと、自分の努力が消えてなくなるわけではないから、別れの辛さとも関係ありません。」
不思議でしょう?
別れの後遺症
なるほど。
この研究をみると、辛い別れの特徴が分かりました。
大好きな人が自分のもとを去った時の喪失感もありますが、一緒に努力して積み重ねてきた二人だけの親密感、特別な思い出・・・今まで一緒にしてきた日常が消えてしまうことが一番辛いですよね。
別れをより辛くさせる三つの理由の中で、別れた後自分が努力できることは「恋愛対象になりそうな異性がいない時」周りを一度見回してみることです。
恋愛の痛みは、恋愛で癒すという話は、間違ってはいないのです。別れてからすぐに新しい人と付き合うというのは、確かに難しいことですが、過去に縛られずに気持ちを切り替えて、新しい人に会ってみてください。
別れた直後には、そのような人は絶対いないと思うかもれませんが、時間が経つと、いつの間にか元恋人よりはるかに良い人が目の前に現れるかもしれません。
別れで辛い時期を過ごしている方を恋愛の科学が応援します!