Menu & Search

恋人に会ってはいけない日

2016年6月27日

特に大変だった日

その日は、大変な一日でした。一限の授業を受けるため朝の満員電車に乗り、授業では時間をかけて準備した発表について担当教授から酷評を受けました。

その後、バイト先ではその日に限って、嫌なお客さんの接客をしなければなりませんでした大変だったバイトが終わり、大好きな彼女に会いました。

sol032_illu_01

どうしたの?疲れてる?
夕飯は食べたの?

彼女は心配そうに尋ねました。

いや、時間がなかったから。

僕はもう話す元気すらありませんでした。

何でもいいからちゃんと食べなきゃ!

いつもご飯抜いてるから、痩せちゃうんだよ。

彼女は僕のことが心配だったようです。最近食事をしょっちゅう抜いていたので、彼女の小言が多くなっていたのです。

僕のことを心配して言ってくれているので、彼女の小言もいつもありがたく思っていました。しかし、この日だけは少し違っていました。

食いたかったけど、食えなかったんだよ。時間がなくて…

何て言うか、優しく言えなかったのです。

どうしてそんな風に言うの?心配してるのに、、

僕の返事を聞いて彼女はちょっと驚いたようでした。しかし、僕はそこで自分を止められなかったのです。

お前母親かよ。忙しくて食えない時もあるんだよ。会うなり説教すんのやめてくれない?

今考えてみると、何でそこまで言ってしまったんだろうと思います。彼女は、俺のことが心配で言ってくれただけなのに、あまりにも過剰に反応した僕が悪かったと思います。
sol032_illu_02
普段の僕は全くそんなことを言わないのです。ただ、、不思議なことにその日は何か違っていたのです。僕は、どうしてこんなことを言ってしまったんでしょうか?

 

腹がたつ!

2012年、テキサス大学では、ストレスと恋人との揉め事に関する研究を行いました。

研究チームは、171組のカップルに14日間、毎日その日の出来事を記録させました。

そしてストレスを受けるようなことがあった日に
1
恋人と揉め事が起きる確率について分析しました。
2
171組の記録を分析した結果、この二つの間には、明確な相関関係がありました。

ストレスを受けた出来事が一つ増えるたびに恋人と喧嘩をする確率が53%も増加したのです。

 

どうしてでしょうか?

ストレスが恋愛に有害である最大の理由は、まさに自制心(self-control)が失われるからです。心理学者たちは、個人が持っている自制心を限られた資源だと説明しています。使えば使うほど減っていくバッテリーのようなものだと言えるでしょう。

日常でストレスを受けると、私たちは自制心でその状況を耐えるのですが、もし、そこで自制心を消耗してしまったら、恋人に会う時には、自制心がほとんど底をついた状態になっているのです。

結局、先ほどの男性が彼女の些細な小言に簡単にキレてしまったのは、大変な一日を過ごした彼にはもう自制心が残っていなかったからです。そのため普段なら軽く受け流せるはずの小さな衝突も大きな問題となるのです。

どのカップルであれ、同じ結果となります。いくら幸せでお互い信頼し合っているカップルでも自制心が底をついた状況では「仲良く」過ごすということは非常に難しいことですから。
– エイプリル博士、テキサス大学

 

それでは、どうするか?

上記の研究を指揮したエイプリル博士は、ストレスが人間関係に及ぼす影響について知っているだけでも役に立つと語っています。

自制心が限られた資源であるという事実を知っていれば、ストレスを沢山受ける状況でも自分の状態をより理解することができるからです。

エイプリル博士が示唆するもう一つのポイントは、「一人の時間」です。

もしストレスが原因で疲れたら、自分の状況を相手に話してしばらく一人きりの時間を持つということです。

その間にリラックスしたり、好きなことをして底をついた自制心が回復した後に恋人に会えば、小さな揉め事を回避することができるでしょう。

しかし、何よりも大切なのは、パートナーが配慮してあげることでしょう。

ストレスで自分自身をコントロールできなくなっている状況を恋人が理解してあげられたら、初めから揉め事が起こる心配はないのです。この記事を恋人に読んでもらうのも良いでしょう。

恋愛の科学は、あなたの恋愛を応援します!


参考文献
* Cacioppo, John T., et al. “Do lonely days invade the nights? Potential social modulation of sleep efficiency.” Psychological Science 13.4 (2002): 384-387.


FACEBOOK「いいね!」ボタンを押してください!

恋愛に関する科学的な情報を、
無料で購読することができます。


 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でフォローしよう!

最先端ハムスター

恋愛論文を耽読する社会学徒。愛を求める同時に距離を置きたがる警戒心が強いです。このような自分の二面性に非常に戸惑うときもあります。とにかく、恋愛できない理由は、重力のせいです。

オススメの記事
謝ればいいと思ってる?と怒る恋人に許してもらえる謝罪のタイミングとは?

謝ればいいと思ってる?と怒る恋人に許してもらえる謝罪のタイミングとは?

喧嘩は謝罪が重要 自分はちゃんと謝っているつもりでも、恋人に申し訳ない気持ちが伝わっていない時ありませんか? それどころか、「謝ればいいと思ってるの?!」と更に怒られたり… 実は、ちゃんと謝ってないと…

別れた方がいいの?恋人の短所がなかなか直らずにイライラしてしまう理由

別れた方がいいの?恋人の短所がなかなか直らずにイライラしてしまう理由

あなたはどっち? 皆さんはどちらの考え方ですか? 「人は簡単に変われない。」 「人は努力すれば変われる。」 今日お伝えする研究によると、自分の考えがどちらに近いかによって恋愛をする時に生じる問題が異な…

カップルの上手な喧嘩の仕方は?4つの喧嘩タイプ別にみる効果と注意点!

カップルの上手な喧嘩の仕方は?4つの喧嘩タイプ別にみる効果と注意点!

「上手に」喧嘩する方法 恋人と喧嘩する時、自分の気持ちをどのように伝えれば良いか…と悩んだことありませんか? ストレートに伝えたほうが良いのか遠回しに伝えた方が良いのか、またこの方法でちゃんと伝わって…

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Type your search keyword, and press enter to search