「ずっといい友達だと思ってたのに…」
「やっぱり男女が友達になるのは無理だね…」
友達だと思っていた異性から告白された経験はありませんか?
男女間の友情については、友達同士の会話やインターネット上でよく話題になるテーマですよね?
あなたは男女間の友情は成立すると考えていますか?それともしないと考えていますか?
今回は男女間に友情は成立するのかを科学的に考えてみようと思います。
同性の友達、異性の友達
男女がそれぞれ考える同性の友達と異性の友達のメリット、デメリットについては、すでに以前言及しました。(同性の友達と異性の友達は違う?参照)
読まれた方はすでにご存じだと思いますが、同性の友達と異性の友達のメリットデメリットTop5は男女で大きな差はありませんでした。
「では、男女間の友情は成立するという意味?」
そう断定するのはまだ早いです。
もう一度、テキサス大学心理学科エイプリル・ブレスケ教授の研究を詳しく見てみましょう。
前回紹介した研究では、男女が考える同性の友達と異性の友達のメリットデメリットには大きな差はありませんでしたが、別の項目では重要な差が見つかったのです。
友達から恋人へ発展するかどうかに関する質問に対する答えが男性と女性で違っていました。
例えば、
気軽にスキンシップが取れることを異性の友達のメリットに上げた割合は、女性よりも男性が3倍程度高く、
友達だった異性からの告白を断った経験は、女性が2倍程度高かったのです。
また 異性の友達のメリットとして恋人に発展する可能性という項目が男性では6位に入っていた一方で、女性は圏外でした。
反対に恋人ではないので気楽だという項目が女性は7位、男性は圏外でした。
相対的に男性は女性よりも友達から恋人に発展する可能性を期待しているということがわかります。
言い換えれば、友達だとしても、異性の友達に好意を持っている可能性は男性が女性よりも高いということです。
これは、友情を育むのに大きな障害でしかありません。
もちろん、お互いに好意を持っており、恋人に発展するのであれば問題はありませんが、どちらか一方のみが好意を持っている状態であれば、友達関係を維持するのは難しいからです。
友達?それとも恋人?
「だったらやっぱり男女の友情は成立しないの!?」
うーん…そう断言するのは難しいです。
ブレスケ教授の意見を聞いてみましょう。
「男性が女友達を、潜在的な恋愛対象と考える可能性が女性よりも高いことは事実です。」
「女性が男友達に告白すれば、断られる可能性が相対的に低いことも事実です。」
「でも、それは男性と女性を比べたら相対的にそうだというだけで、すべての異性の友達関係がそうだという意味ではありません。」
「全体的な割合を見てみると、友達を女性として見ないと答えた男性は67%も存在します。」
「異性として意識するようになれば、男女間で友達関係を維持するのは難しくなるのは事実です。でも、友達としていい関係を築いている男女がはるかに多いということも事実なのです。」
いい友達って?
「千人の親戚より一人の友達」
- エウリピテス、詩人
原点に戻って、根本的に考えてみましょう。
友達とは何でしょうか?
その中でも、いい友達とは何でしょうか?
あなたには本当にいい友達と呼べる人は何人いますか?
考えてみれば、同性であれ異性であれ、いい友達になるのは難しいことです。
いい友達とは、お互い気が合い、理解し合うことができ、通じ合うものがあり、どちらか一方が離れていくこともなく、長い時間を一緒に過ごす存在だからでしょう。
異性同士が友達になると、どちらかが好意を持つ可能性があるからと言って、「男女は友達になれない!」とは言い切れません。
結論としては、
男女間に友情は成立します。
いい友達としての関係を築いている男女はたくさんいます。
ただ、異性として意識する可能性があるため、男女が友達として関係を築いていくのは、同性の友達に比べ30%程度難しいというだけなのです。