だ、誰…?

まだまだ人気のマッチングアプリ!

手軽に様々な異性と出会える上に、最近は安全面もしっかりしているので、

皆さんの周りでも使っている人は多いのではないでしょうか。

ですが、デメリットが多いのも事実…

特にアプリ上では、相手の外見を写真でしか見ることができないので、

実際に会った時に「あれ?思ってた人と全然違う…」なんてこともあると思います。

このように、相手に対する情報不足が原因で、自分が望んでいない相手とやりとりせざるを得なくなる状況を、情報経済学では「逆選択」と呼びます。

アプリでは、相手について限られた情報しか知ることができないので、

この「逆選択」が起こりやすいです。

じゃあ…

「マッチングアプリでは自分の望み通りの人に出会えないの?」

「アプリはもう使わないほうが良い?」なんて思ってしまいますよね(;・∀・)

でも、そんなことはありません!!

今日は経済学を基に、マッチングアプリの仕組みや、アプリをどう活用すればいいのかについてご紹介したいと思います!

 

みんな嘘つき

マッチングアプリでは、典型的な情報の非対称性が起きています。

自分についてはよく知っていますが、相手のことはほとんど知らないからです。

皆が正直に自分の情報を共有していれば、お互いを疑う必要もなく、自分が望むパートナーに出会いやすくなるのですが、現実はこうはいきません。

人は自分を魅力的に見せるために、嘘をついたり、写真を修正したりしますから…

 

 

ここで、アメリカで行われたある研究を見てみましょう。

マッチングサイトに登録した人に実際に連絡し、
プロフィール上の情報がどれだけ正確なのか確認したところ…

  • (男性の場合)身長は3cm高く
  • 体重は2kg軽く
  • 年齢は1〜2歳若めに
  • 年収も高めに
    (アプリ上には、年収10万ドル以上の割合が現実の4倍だったのだとか!)
  • プロフィール写真は、1番写りが良い数年前の写真にするなど…

ほとんどの人が、このように(嘘の?)プロフィールを登録していたのです…!!

では、なぜ人はマッチングサイトでこんなにも嘘をつくのでしょうか?⠀(´;ω;`)

そのヒントは、ゲーム理論にありました。

 

小さな嘘が溢れている理由

マッチングアプリは、ワンショットゲーム繰り返しゲームの2つの性格を持ち合わせています。

ワンショットゲームとは、相手と1回だけやりとりを行うことを意味します。

もう2度と会うことがないので、相手を騙してまで目の前の利益を得ようとするのが特徴です。

例えば、旅行先でよく見るぼったくりのお店などが、その例だと言えます。

繰り返しゲームはその反対で、相手とこれから何度もやりとりをするため、長期的に大きな利益が得られるよう、お互い譲り合ったり、協力しようとするのが特徴です。

近くの会社に勤める人、つまり常連になってくれそうな人に、サービスをしてあげたりするのがこの例です。⠀

こう考えると、恋愛は…

「自分の好きな人とずっと幸せに過ごす」ことが目標なので、

典型的な繰り返しゲームだと言えます。

しかし、アプリでパートナーを探す時も同じかというと…

答えはおそらくNOです。

なぜなら、一度会ってみないと、その人とこれからも会い続けるのか、連絡を取り続けるのか分からないからです。

つまり…

マッチングアプリでは、繰り返しゲームをする相手を探すために、ワンショットゲームをし続けているということです。

そして、このワンショットゲームをなんとか成功させようと、人はあれこれ嘘をついてしまうのです。

「実際に会ったら、身長が低いって分かっちゃうよね…」

「写真で見たより太ってるなって思われたらどうしよう…」なんて、嘘がバレないか心配する必要はありません!

なぜなら人は、その人を気に入ったら些細な嘘なんてどうでも良くなってしまうからです。
(人間って奴は…)

もちろん嘘にも限度があるということをお忘れなく(´・ω・`)

太っていることを「ぽっちゃり」と言うくらいならOKですが、

既婚者が未婚者のフリをするのは…完全にアウト!

 

嘘も方便

「嘘なんてよくない!」
と言う人もいるかも知れません。

でも、正直でいることがいつも良い結果を生むとは限りません。

マッチングアプリでは、かの有名な「囚人のジレンマ」が大規模で起きているような状態だと言えるのですが…

詳しくお話しすると経済学の授業になってしまうので、ここではほんの少しだけご紹介したいと思います。

パートナーを信じて力を合わせれば、互いに良い結果を生むことが出来るのに、

自分の利益のみを考えてしまったせいで、2人とも損をすることが「囚人のジレンマ」です。

マッチングアプリも、同じです。
皆が自分の情報を正直に共有するのが最善策なのに、どうせみんな嘘をついているからと思って、自分も小さな嘘をついてしまいます。

なので、経済学の観点から見るとアプリ上でお互い許してあげられるくらいの嘘をつくことは、自然な現象なのです。

皆が自分の魅力を大げさにアピールしているのに、自分だけ正直になったところで、得することは何もありませんから。

まずは印象を良くして点数を稼いで、相手に会わないと始まりませんし、

会ってからじゃないと本当の自分の魅力を見せることはできませんしね(*´ω`*)

皆がお互いの幸せのために正直になるなんて、現実社会では難しいのです…。

 

日常に潜むスマートな嘘

「嘘」なんて言うと響きが悪いですが、実はこんな些細な嘘は日常にありふれています。

可愛く見せようとメイクを勉強したり、
自撮り写真をアプリで修正したり…

履歴書を書く時に、小さな成功例を大げさに書いてみたり、たまにしか本を読まないのに、趣味は読書ですなんて言ったりしますよね。

実際に、友達の中でもこういった些細な嘘をよく活用している人の方が、恋愛もうまくいっていたり、お金もたくさん稼いだりしていませんか?

なので皆さんも、マッチングアプリを使う際には、正直でいようと頑張らずに(?)小さな嘘を適度に織り交ぜながら、自分の魅力をアピールしてみて下さい!

まずは2人きりで会う機会を得ないと始まりませんからね(*´ω`*)

 

P.S

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にゃんこ教授の一言

この記事は、経済学に興味のある私が書きましたにゃん。