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相手の欠点を直してもらう方法 (前編)

2016年8月5日

恋愛は、お互いに歩み寄ること

「恋愛は生まれ持ったものも、生きてきた環境もそれぞれ違う二人が歩み寄って行く過程だ」

言葉にしなくても、相手が好まない行動をしないのが一番ですが、直接指摘して相手に行動を変えてもらわなければならない場合もあります。

恋愛関連ブログや市販の本では、このような時相手の気分を害さないように心を込めてうまく話さなければならないと言います。

感情的に対応したり否定的な事を言ったりしたりすると、むしろ二人の関係に溝ができるとか、相手が聞く耳を持たないなら、別れたほうが良いということまで言います。

ところで、それって本当に正しい方法でしょうか?

あなたもそう思っているのなら、今日の記事をお読みください。

 

恋人の行動を変える方法

テネシー大学心理学科のジェームズ・マクナルティ教授は、二人の間に問題がある状況での話し方が関係満足度に与える影響について研究しました。

マクナルティ教授は、207組の新婚夫婦を対象に、現在の関係満足度と二人の間に問題がある場合、それは何でどの程度深刻なのか調査しました。
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その後教授は夫婦達に実験室で、二人が抱えている問題について話し合ってもらいました。20分間行われた会話は、すべてビデオに録画されました。(ライブで夫婦喧嘩・・)
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録画されたビデオファイルは、別の研究チームに送られました。研究チームは夫婦が喧嘩する時どのように話しているかを調べるためにすべての会話を種類別に分けました。

マクナルティ教授は、特に「否定的な言葉」に関わる会話に注目しました
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例えば、以下のような言葉でした。

  • 批判: 相手の行動を直接批判する言葉
    「あなたは私の話を聞こうともしない」
    「これはあなたのせいよ」
  • 命令: 問題解決のためにこのように行動しろと、直接要求する言葉
    「もう、こんなことするなよ」
  • 指摘: 相手の欠点を直接指摘する言葉
    「考え方が幼すぎる」

教授は、実験に参加した夫婦を対象に最初の実験から6ヶ月ごとに関係満足度と抱えている問題について追跡調査を行いました。

最初の実験で交わした会話が、その後の揉めごとと満足度にどのように影響を与えたのでしょうか?

 

喧嘩、その後

従来の研究から、カップル同士で喧嘩するとき「否定的な言葉」を言うと、悪い影響を及ぼすということはすでに広く知られています。

今回の実験でも同じような結果が表れました。

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否定的な言葉を言った夫婦は平均的に6ヶ月後、関係満足度が15ポイント程度減少しました。

予想通りの結果ですよね?

しかしながら調査を続けるうちに非常に面白いパターンを発見したのです。

教授は、否定的な言葉を言った夫婦を「深刻な問題で揉めている夫婦」と「軽い問題で揉めている夫婦」に分けて6ヶ月後、二人の関係満足度がどう変わるのかを分析しました。

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軽い問題で揉めている時に否定的な言葉を言った夫婦は、関係満足度が50ポイント低くなりましたが、深刻な問題で揉めている時に否定的な言葉を言った夫婦は、関係満足度がむしろ35ポイント高くなったのです!

これはカップルでも同じ傾向が見られます。

否定的な言葉が、関係に良い影響を及ぼしたのです!どうしてこのような結果となったのでしょうか?

 

愛と批判

マクナルティ教授は、この原因を探るためにより詳しい分析をしました。

すると、深刻な問題の場合、オブラートに包んで話すより否定的な言葉でストレートに話した方が、実際にその問題が解決する確率がはるかに高くなるということを発見しました。
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喧嘩時には、当然否定的な言葉を言われて気分が悪いでしょうが、本当に深刻な問題ら、相手の行動を正すのは必要だということが明らかになったのです。

逆に大したことではないのに否定的な言葉を使うと、気分が悪くなるだけで行動も変わらず、関係の満足度が急激に落ちます。

これは「愛のむち」ではなく「愛の批判」とでも言うべきでしょうか?

 

時には、言うべき

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愛する人に褒め言葉だけを言えたらどれだけ幸せでしょう?

愛する人に直してほしい言葉や行動があっても、相手の気分を害する言葉は言いたくないと誰もが思うでしょう

だけど、時にはそのような言葉も必要なのです。

自分だけのためではなく、相手のために、そして二人のためにです。二人の関係、あるいは相手の人生に本当に深刻な悪影響を与える問題であれば、ひどいことを言っても、直してもらった方がいいのですから。

それが相手を傷つける「批判・命令・指摘」的な言葉であってもです。

マクナルティ教授の論文では、いくら深刻な状況でも絶対口にしてはいけない言葉についても記されています。

記事が長くなりましたので、この内容は「恋人の欠点を直してもらう方法 (後編)」に続きます!


 参考文献
* McNulty, James K., and V. Michelle Russell. “When “negative” behaviors are positive: A contextual analysis of the long-term effects of problem-solving behaviors on changes in relationship satisfaction.”Journal of personality and social psychology 98.4 (2010): 587.


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ルーカス

俺のハムスターが可愛すぎて、萌えで世界を平和にできる信じている!「ハムスターになろう」という名曲を作ったが、あまり売れなかったのは秘密にしておこう。「ロマンスがもっと必要」という韓国の番組に恋愛アナリストとして出演したことがある自称恋愛博士。毎日会社のソファーで恋愛心理学の論文と朝を迎えている頑張り屋さん。

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コメント

  1. ねここあ より:

    興味深い記事ではありますが、2つの点が気になります。
    1つは、問題の「深刻」「軽い」とか、その後の「満足度」とか、そこに客観性がどのように担保されているのかがわからないこと。
    もう1つは、このように「実験」であり「録画されている」という条件の中で、2人がどこまで普段通りに話し合えたのか。(特に「深刻な問題」であればなおさら)私なら絶対無理だと思うので。
    そこがスッキリしないので、本当に深刻な問題であれば、向き合ってきちんと話し合わなければならないのは当然だよね、という、ごくごくありきたりな感想しか出てきません。ちょっともったいない紹介の仕方だなと思いました。

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