#小説で読む恋愛
アラン・ド・ボトンの恋愛小説「恋愛をめぐる24の省察」には特別ロマンチックな設定はありません。
平凡な「主人公」が平凡な女性「クロエ」に出会い、平凡な恋愛をして別れるというシンプルな話です。
まるであなたと好きな人、または好きだった人との恋愛と同じように。
男と女が出会い、恋に落ちて別れるまでの過程…
今日は、10ページ目を見ていきましょう。
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ありふれた別れ
どんなに特別な恋愛だったとしても、別れの瞬間は驚くほどあっけないものです。
「もう、別れよう。」
の一言でどれだけ愛し合っていた仲だとしても、全てが終わってしまうのですから。
小説の中の「僕」とクロエもごくありふれた別れの過程をたどっています。
恋愛小説の最終ページを一緒に見ていきましょう。
別れの手紙
クロエから手紙が届きました。
それは、別れを告げる最後の手紙でした。
手紙の中を見てみると、不思議なことに暖かい言葉で溢れていたのです。
「あなたはとても素敵な人だった」
「一緒にいて楽しかった」
「もっと良い人に出会って…」
数日前までは
「何でいつもそうなの?」
「もっと私のことも考えて!」と怒ってばかりいたのに…
そんなクロエから優しさ溢れる手紙が送られてきたのです。
しかし、そのクロエの優しさは「僕」をもっと辛くさせました。
この手紙は全て過去形で綴られており、どれだけ探しても「今」の自分の存在が見当たらないのです。
「僕」は、二人の関係が本当に終わってしまったのだという事を実感させられました。
新しい恋
愛は、クロエの手紙のように恋人を過去の人物とみなすことで、終わりを告げます。
そして、しばらくはその別れの辛さに耐えなければなりません。
でも、人はまた誰かに出会い、新しい恋をします。
「僕」がその後、レイチェルと出会い恋に落ちたように…
あんなにクロエを愛していたのに、すぐに新しい恋人を作るなんて…と思う人もいるかもしれません。
しかし、新しい恋をする事はとても勇気のいる行動なのです。
付き合っていると、耐えられないくらい悲しく辛いことがある事を分かっているにも関わらず、もう一度恋愛をする覚悟をしたのですから。
平凡な恋愛
いつも冒頭でお伝えしているように、このお話は誰かに出会い恋をして、愛し合いながら恋愛の辛さも経験し、最後には別れが待っているというごくありふれた男女の恋愛物語です。
恋愛をしている人ならば、誰でも共感出来るような話を共有したく「僕」とクロエに乗せてお伝えしてきました。
「僕」とクロエが、
ときめき、愛し合い、喧嘩をし、最終的に別れという結末に至るまでの過程で、たくさん共感していただけたのではと思います。
最後まで見てくださり、本当にありがとうございました。
最後に…
僕は「500日のサマー」という映画がとても好きなのですが、特にエンディングの部分が気に入っているので紹介したいと思います。
トムがサマー(summer)と別れた後、就職試験の面接を受けに来ていた女性をお茶に誘うシーンがあります。
その女性が最後に名前を名乗って物語は幕を閉じるのですが、その女性の名前が「オータム」(autumn)なのです。
夏が終われば秋が来るように、または新緑の葉が真っ赤に燃えるような紅葉に変わるように…
トムはオータムに出会ったという事です。
過去の恋愛がどれだけ辛かったとしても、新しい恋は訪れるものです。
そして、ちょっとずつ傷は癒えていき、また素敵な愛を見つけることが出来ます。
その時のために、今があるという事を忘れないで下さい。
P.S.
別れというのは誰にでもあります。
そして、いつ訪れるかは分かりません。
過去の恋愛で辛い傷を負った人もいるかもしれません。
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大人の非常階段の一言
10ページに渡って最後まで見てくださった読者の方、本当にありがとうございました^^